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MSYS2 の設定メモ

個人的な設定のメモ。 何年も  元祖MinGW  を使ってきたが、64ビットのバイナリを出力したくなったので  MSYS2 を導入した。 1. 導入 msys2.github.io からダウンロードした最新のインストーラ(執筆時点では msys2-x86_64-20160205.exe )を実行する。 デフォルトでは、MSYS2一式は C:\msys64\* にインストールされる。 msys2-shell.bat を開く (古いMSYS2ではシェルの初回起動時に各種設定をしていたようだが、新しいインストーラでは自動でやってくれるっぽい。) パッケージマネージャ pacman を更新する 最新版を導入した直後であれば、おこなう必要はない。 pacman -Sy pacman このコマンドの実行が終わったら、更新を反映させるために一旦MSYS2を閉じて、また起動する。 インストール済みのパッケージを更新する こちらは最新版をインストールした直後でも、あとからアップデートされていることがあるのでやっておく。 pacman -Syu これでひととおり最新の状態になった。 2. mintty の設定をいじる 元祖 MinGW とは異なり、MSYS2 は mintty というターミナルエミュレータ上で動いている。 コマンドプロンプトと比べて細かなカスタマイズができるので、いろいろ触ってみるとおもしろい。 デフォルトのフォントは Consolas に設定されている。 当初は Inconsolata に日本語表示用の MeiryoKe をフォントリンクしたものを使っていた(参考: Windowsで最高のターミナルを構築する方法 )。 しかし、個人的には統一感がないように見えてあまり気に入らなかったので、最近は VLゴシック に設定している。 mintty のウィンドウを右クリックして Options... を開くと、設定ウィンドウが出てくる。 フォントは Text タブで変更できる。 また、Looks タブ → Transparency=Low に設定している(ちょっと背景が透けてカッチョよくなる)。 3. 開発系パッケージを追加する MSYS2 の初期状態は、必要最低限のシステムしか用意されていない。

PortAudio を VS2010 Express でビルドする

PortAudio を Visual C++ から利用しようと思ったのだが、導入に手こずってはまりかけた。 環境: Windows 8.1 (x64), Visual Studio 2010 Express, CMake 3.2.2 使ったソースは pa_stable_v19_20140130.tgz。 このなかにある build/msvc 以下のファイルは、VS2010で開くとプロジェクト変換に失敗してしまう。 検索してみると VS2008 ならうまくプロジェクト変換できるという情報( PortAudioでリアルタイム入出力制御 (1) )もあったが、今回のPortAudioのためだけに環境を構築しなおすのはあまりにも面倒くさすぎるので試さなかった。 最終的には、CMake を使ってVisualStudioプロジェクトを生成したところ、うまくビルドできた。 詳しいことはPortAudioのCMakeに関するドキュメント( Creating MSVC Build Files via CMake )に書いてある。 以下にざっくりと手順を書いておく。 CMake 2.8以降をインストール する。 PortAudio から ASIO を利用したい場合は ASIOSDK をダウンロード 。フォルダ名を「ASIOSDK2.3」から「ASIOSDK」にして src/hostapi/asio にコピーする。 CMake GUI を起動 。「Where is the source code」には CMakeLists.txt があるディレクトリ、「Where to build the binaries」にはVS2010プロジェクトを作るディレクトリを指定する。 「Configure」をクリック 。ドロップボックスからVisualC++のバージョンを選ぶ。 必要に応じて PA_USE_ASIO などのオプションをいじる(オプションを変更する場合、再度Configureする必要がある)。 「Generate」をクリック 。指定ディレクトリにVC++プロジェクトが生成される。 いままでほとんどCMakeを使ってこなかったけれど、思った以上に便利で感動した。